ホームベーカリーのイースト自動投入機能がある方とない方、どちらを選ぶか悩んでいませんか?
そこで今回は、
- イースト自動投入は何のためにある?
- メリット・デメリットを知りたい
- 選んだあとで後悔したくない
と思っている方に向けて解説していきます。
この記事を読めば、あなたにイースト自動投入を選ぶメリットがあるかどうかわかるので、ぜひ参考にしてみてください。
ホームベーカリーのイースト自動投入とは
イースト自動投入は、ドライイーストを自動で庫内に投入してくれる機能です。
ドライイーストは所定のイースト投入口にセットしておきます。
一方、イースト自動投入がついていないホームベーカリーでは、ドライイーストは最初から強力粉などの材料と一緒に入れます。
山のように強力粉を盛って中心をくぼませ、そこにドライイーストを入れます。
ホームベーカリーのイースト自動投入は必要か?
イースト自動投入が必要かどうかは、
なくてもいいけど、あった方がより良い
です。
イースト自動投入は、
- 発酵の失敗をしないため
- しっかりふくらむパンを作るため
にはあった方が良いです。
この2点の理由から、パン作り初心者さんにはイースト自動投入がおすすめです。
しかし、イースト自動投入がなくても美味しいパンは焼けるし、夏・冬の温度やイーストの置き方など、気をつけたいポイントを押さえていれば失敗も防げます。
イースト自動投入のメリット・デメリット
それでは、イースト自動投入にはどんなメリット・デメリットがあるのでしょう。
イースト自動投入のメリット
メリット①一年中、安定して美味しいパンが焼ける
暑い夏や寒い冬のパン作りは、ホームベーカリーでも失敗しがち。
イースト自動投入なら、一年中発酵の失敗なくパンが焼けます。
イースト自動投入のホームベーカリーは、最初にイースト以外の材料をこねて生地作りをし、その後にイーストを練り込む中麺法を採用しています。
この中麺法により、室温や水の温度などの影響を受けにくく、発酵ムラや過発酵を防げます。
メリット②予約タイマーで焼いても失敗しにくい
予約タイマーでパンを焼いたら失敗した!なんて話もよく耳にします。
それは、イーストは水に触れると発酵をはじめ、塩に長時間触れると発酵力が弱まるから。
イースト自動投入のホームベーカリーは、イースト投入口にドライイーストをセットするため、予約タイマー使用時にイーストが水に触れて過発酵になったり、塩に触れて発酵不足になるのを防げます。
メリット③しっかりふくらむパンが焼ける
イースト自動投入では、ドライイーストを後入れするためふっくらしたパンが焼けます。
中麺法は、最初の生地作りでしっかり捏ねてグルテン(パンの骨格)を十分生成し、その後にイーストを混ぜ込みます。
そうすることで、焼きムラがなくきめ細かなふくらみの良いパンになります。
理論上はそういうことですが、私の体感的にはイーストは最初に入れても後から入れても、パンのふくらみ方は変わらないような気がしています。
イースト自動投入のデメリット
イースト自動投入のホームベーカリーは、自動投入がない機種よりも1万円以上お値段が高いです。
ホームベーカリーを使う頻度が少ない人はコスパが悪くなります。
ホームベーカリーを買ったけど使わなくなった!という時にはダメージが大きいです。
イースト自動投入の方が美味しく焼ける?
美味しいパンはどんなパンかというと、
- ふっくらと膨らんでいる
- キメが細かい
- 皮の厚さ(好みですが、私は薄めが好き)
- 小麦やミルクなど素材の風味
といったところだと思います。
パンの食感だけに着目すると、私はふくらみやキメ細かさはイースト自動投入でも手動投入でも大差ないと思います。
それよりも、美味しいパンを作るには、
- しっかりこねる
- 温度調節
- 焼き
の充実したホームベーカリーを選ぶのが大事なポイントです。
▼一番美味しく焼けるおすすめ!パナソニック 【ビストロ SD-MDX4】
後悔しないホームベーカリーの選び方
容量・サイズ
ホームベーカリーは1回で1斤できるものがほとんどですが、1/2斤や2斤で焼けるタイプもあります。
1斤は4人家族の1食分が目安です。
たくさん食べたかったり、作り置きしたい場合は2斤以上もおすすめ。
ホームベーカリーは思ったより場所をとる家電です。
置き場所が確保できていないと押入れ行きになってしまうので、本体サイズも気にして買うとベストです。
作れるメニュー
メニュー数が多い方が本体の値段も高くなります。
食パンが焼ければ良い、パン生地が作れたら良い、など目的が限られている場合はメニューが多機能である必要はないと思います。
たくさんメニューがあっても、結局一回も使わなかったりする事も・・・
買う前に、どんなメニューがあるかチェックしてみて下さいね。
私がパン以外で複数回使っているメニューは、ヨーグルトと甘酒くらいです。
餅をつきたいっていう人には、餅つき機能もあると活躍してくれるはず。
稼働音の大きさ
- マンションなど集合住宅に住んでいる
- 早朝や夜に使いたい
- 赤ちゃんがいる
これに当てはまる人は、音が小さなホームベーカリーがおすすめです。
ホームベーカリーがパンをこねる時には、
- モーター音『ウィンウィン』
- パン生地が庫内に打ち付けられる音『ペタペタ』
- イースト自動投入のものならイースト投入音『カチッカチッ』
がします。
パン生地を打ち付ける音は仕方がないところですが、モーター音は機種によってかなり違いがあります。
回転スピードが一定の汎用モーターより、回転スピードを変えられるインバーターモーターの方がモーター音はかなり静かです。
具材の自動投入
具材の自動投入がついていなくても具材入りのパンは焼けますが、予約タイマーを使って具材入りパンを焼きたい時には具材自動投入が便利です。
イースト自動投入がついているタイプでも、必ずしも具材も自動投入とは限らないので、どちらもあった方が良い方は注意してくださいね。
温度センサー
パン作りには温度管理がとても大事。
庫内・室温の温度センサーがあると、ホームベーカリーが温度調節をしてくれるので、季節を問わず失敗が減ります。
独立(マニュアル)機能など
こね・発酵・焼きを単独で動かせる機能が独立(マニュアル)機能です。
パン作り上級者向けの機能で、初心者にはほぼ必要ないです。
自分好みにこね・発酵・焼きを調節したい方にはあると便利です。
パン生地だけ作りたい場合は、独立(マニュアル)機能でなくても、パン生地メニューが搭載されている機種もあるので、わざわざ独立機能があるものを選ぶ必要もないと思います。
予約タイマー機能
予約タイマーで知っておきたい違いは、タイマーの設定方法です。
現在時刻を設定しておける機種は、焼き上がりの時間を設定します。
例:現在21時として、翌朝7時に焼き上がりたい → 7:00で設定
現在時刻を設定できない機種は、焼き上がりまでの時間を逆算して設定します。
例:現在21時として、翌朝7時に焼き上がりたい → 10:00(10時間後)で設定
焼き上がりの時間を入れるタイプの方が簡単でミスなく設定できます。
早焼きモード
通常だと4~5時間かかる食パンが、早焼きだと60分~2時間ほどで完成します。
早焼きの場合はドライイーストの量が通常より多く必要です。
早焼きだとイーストの量が多くなって、美味しさが劣りはしますが、パンを焼き忘れた!すぐに食べたい!というときにいいですね。
シロカから超早焼きの47分で焼けるホームベーカリーも登場しています。
お米が炊けるくらいの時間で、粉からパンが出来てしまうという、、すごいです!
イースト・具材自動投入機能付きの おすすめホームベーカリー
ドライイーストの自動投入機能がついているからといって、必ずしも具材も自動投入とは限りません。
両方とも自動投入してくれる機種、イーストのみ自動投入の機種のおすすめを紹介します。
まずは、イースト・具材どっちも自動投入してくれるホームベーカリーのおすすめです。
イースト・具材どちらも自動投入の人気ホームベーカリー
パナソニック ホームベーカリー SD-MT4
しっとりきめ細かい生食パン「リッチ パン・ド・ミ」を焼けるモデル。
ねりにこだわった「3D匠ねり」と室温・庫内温度センサー搭載で可能となる「Wセンシング発酵」で、季節を問わずふっくらパンが焼き上がります。
独立(マニュアル)機能はありませんが、パン生地やピザ生地を作ることは出来るし、インバーターモーター搭載で静音性も兼ね備え、十分満足できる機種です。
発売日 | 2021年 9月 |
---|---|
容量 | ハーフ食パン、1斤 |
外形寸法 | 幅24.1×奥行30.4×高さ34.7cm |
モーター | インバーターモーター |
温度センサー | 室温センサー、庫内温度センサーあり |
メニュー数 | 41 |
イースト自動投入 | ○ |
具材自動投入 | ○ |
独立(マニュアル)機能 | × |
早焼き食パン | 1時間55分(60分パンモードもあり) |
予約タイマー | 焼き上がり時刻を入れる |
パナソニック ホームベーカリー ビストロ SD-MDX4
簡単にいうと、パナソニックのホームベーカリーの中で一番いいやつです。
ハイエンド(高性能・高級)モデルと言ったりします。
最も性能が良く、機能も充実しています。
もちろん「リッチ パン・ド・ミ」も焼けます。
全部おまかせで上手に焼けるので、初めてでもすんごく美味しいパンが出来ます。
SD-MT4との違いは3つ
- メニュー2つ(パン生地:ハード生地・リッチ生地)が増えた
- 独立(マニュアル)機能が搭載された
- ちょっと見た目がオシャレ
これ以外はSD-MT4と同じです。
パン作りに慣れていて、こねや発酵も生地の具合を見ながらやりたいという場合は、独立(マニュアル)機能が便利です。
こね・発酵・焼きのレベル(強弱)と時間を選んで動かせます。
発売日 | 2021年9月 |
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容量 | ハーフ食パン、1斤 |
外形寸法 | 幅26.3×奥行35.6×高さ35.3cm |
モーター | インバーターモーター |
温度センサー | 室温センサー、庫内温度センサーあり |
メニュー数 | 43 |
イースト自動投入 | ○ |
具材自動投入 | ○ |
独立(マニュアル)機能 | ○ |
早焼き食パン | 1時間55分(60分パンモードもあり) |
予約タイマー | 焼き上げたい時刻を入れる |
\ ホームベーカリーのパンが美味しくない!と思ってる方…こちらオススメ! /
パナソニック ホームベーカリー SD-BMT2000
2斤焼ける大容量タイプで、1斤用より少し横長な食パンになります。
「リッチ パン・ド・ミ」のメニューはありませんが、3種類のパン・ド・ミ(パン・ド・ミ、もちもちパン・ド・ミ、ふんわりパン・ド・ミ)が出来ます。
「3D匠ねり」と「Wセンシング発酵」で、一年中失敗しにくくふんわりパンが作れます。
発売日 | 2014年9月 |
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容量 | 1.5~2斤 |
外形寸法 | 幅25.6×奥行38.9×高さ38.2cm |
モーター | インバーターモーター |
温度センサー | 室温センサー、庫内温度センサーあり |
メニュー数 | 40 |
イースト自動投入 | ○ |
具材自動投入 | ○ |
独立(マニュアル)機能 | × |
早焼き食パン | 2時間10分(80分パンモードもあり) |
予約タイマー | 焼き上げたい時刻を入れる |
象印 パンくらぶ ホームベーカリー BB-ST10
象印 パンくらぶBB-ST10の特徴は、庫内側面と底面にヒーターを搭載した「底面加熱ダブルヒーター」
一気に高温まで加熱できるので、ミミもカチカチにならずふっくら仕上がります。
薄力粉でパンが焼ける「薄力粉」コースや、炊飯器のようにコードが巻取り式(地味に便利と人気)というのも、他社にはなく象印ならでは。
「ホームメイド」コースという、コネ・ねかし・発酵・手作業・焼きの時間を自分で設定できる機能があります。
パナソニックの独立(マニュアル)機能のように、強弱レベルの設定は出来ませんが、多少自分好みに動かせるのかなぁといった感じ。
発売日 | 2016年8月 |
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容量 | ハーフ、1斤 |
外形寸法 | 幅22.5×奥行34.5×高さ34.5cm |
モーター | ACモーター |
温度センサー | × |
メニュー数 | 26 |
イースト自動投入 | ○ |
具材自動投入 | ○ |
独立(マニュアル)機能 | △(ホームメイドコース搭載) |
早焼き食パン | 1時間55分(60分パンモードもあり) |
予約タイマー | 焼き上げたい時刻を入れる |
イーストのみ自動投入のおすすめホームベーカリー
次に、具材は手動で、イーストのみ自動投入してくれるおすすめのホームベーカリーです。
パナソニック ホームベーカリー SD-SB4
インバーターモーターではないので、パン・ド・ミを焼くメニューはありません。
パンケースの突起、パン羽根、ねりやねかしなどのプログラムが工夫されている3D匠ねり、室温センサーと庫内温度センサーでイーストの混ぜ込みタイミングなどを自動調整するWセンシング発酵が採用されているので、普通の食パンメニューで焼いても十分美味しいパンができます。
蓋に窓がついていないので、天面にもしっかり熱が伝わりながら焼けます。
具材入りのタイマー予約で焼くことが出来ないだけで、プレーンの美味しい食パンならタイマーでも焼けるし、日常使いには申し分ないホームベーカリーです。
発売日 | 2021年9月 |
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容量 | 1斤 |
外形寸法 | 幅24.1×奥行30.4×高さ33.7cm |
モーター | 誘導モーター |
温度センサー | ○ |
メニュー数 | 22 |
イースト自動投入 | ○ |
具材自動投入 | × |
独立(マニュアル)機能 | × |
早焼き食パン | 1時間55分 |
予約タイマー | 焼き上げたい時刻を入れる |
シロカ、アイリスオーヤマの ホームベーカリーは イースト自動投入できる?
お手頃な値段でホームベーカリーが買えると人気の、シロカとアイリスオーヤマ。
現行(2024年4月時点)でシロカは5モデル、アイリスオーヤマは2モデルのホームベーカリーがありますが、いずれもイースト自動投入ではありません。
イーストや具材は自分で入れるタイプなので、その分値段も安いです。
イースト自動投入がついてないホームベーカリーでは、いつどのようにドライイーストを入れるのでしょうか。
イースト自動投入がない場合は何分後に入れる?
イースト自動投入ではないホームベーカリーでは、最初から粉と一緒にドライイーストを入れます。
ドライイーストは塩や冷たい水に直接触れると発酵力が弱まってしまいます。
それを避けるために、強力粉を山のように盛り、そのてっぺんをくぼませた所にドライイーストを入れます。
パン羽根が回り出したらすぐに全部混ざるから、ドライイーストを強力粉の山のくぼみに入れても意味ないじゃん!と思う方もいると思います。
確かにすぐに混ざりますが、塩は一瞬ならドライイーストと触れて問題ではなく、最初に冷たい水とドライイーストが直接触れないのが大事なポイントです。
ドライイーストは15℃以下の冷水に直接触れると、イーストが休眠状態となり発酵力が弱まります。
塩に触れないようにしておくのは、主にタイマー予約時に塩とドライイーストが何時間も触れた状態にならないようにしておくためです。
イースト自動投入だと何分後にドライイーストが投入される?
イースト自動投入だと、ドライイーストはだいたい20~25分後くらいに投入されています。
とはいえ、私が使っているパナソニックのホームベーカリーは、室温の変化によってイーストの混ぜこみタイミングが自動で変わっているので、○○分後です!と断言できません。
粉と水が完全に混ざり合ってひとかたまりになり、その後の寝かしのタイミングでドライイーストが投入されています。(イーストが投入されてから、しばらくパン羽根は動いてません)
イースト自動投入ではないホームベーカリーでも、粉と水がひとかたまりになったタイミングで自分でドライイーストを入れれば、発酵の失敗を減らせる場合もあるのかもしれませんね。
初心者さんにはイースト自動投入がおすすめ
イースト自動投入が必要かどうかは、正直な話、正しい計量やドライイーストの置き方など、ちゃんとした使い方が出来ていればどちらでもいいと思います。
ただ、使い慣れない初心者の方には、発酵の失敗などをしてパン作りが嫌いになって欲しくないので、イースト自動投入をおすすめしたいです。
パンが失敗する理由も、美味しいパンが出来る理由もさまざまで、イーストが自動投入だけが要因ではありません。
パンの美味しさ、価格、機能など、どういう所にこだわりたいかを考えながらホームベーカリーを選ぶことで、ホームベーカリーを買った後の満足度は高くなります。
どのホームベーカリーを選ぶか迷いますが、この記事を参考に楽しいホームベーカリー生活をはじめてみてくださいね^^